神戸新聞で連載した「かなしきデブ猫ちゃん」（文・早見和真、絵・かのうかりん）のオリジナルイラストが掲載された牛乳パックを神戸新聞社と共進牧場（神戸市中央区）が共同製作した。主人公のデブ猫マルが「本を読む人生もおもしろいゾ！」と読書の楽しさを伝えるデザイン。４月１０日ごろから神戸、尼崎、姫路市の一部など、兵庫県内１５市町の公立小中学校の給食向けに１日約１７万本が１年間提供される。

　「物語の力で地域を変えたい」というデブ猫ちゃんの取り組みの趣旨に賛同した共進牧場が開発に協力した。「共進３・５牛乳」の給食用ミニパック（２００ミリリットル入り）で、牧場に立って牛乳を飲むマルの姿を、かのうさんが新たに描き下ろした。その上で、早見さんが「本は読まなくてもいいけど、本を読む生き方もあるよ」との思いを込めたメッセージを添える。

　学校給食で提供されることについて、早見さんは「子どもらが毎日、マルの牛乳を手に取ってもらえるのが本当にうれしい。毎日楽しい子にも、苦しい子にも、マルがきちんと寄り添えたら」と話している。

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　神戸新聞で連載した「かなしきデブ猫ちゃん　マルのはじまりの鐘」の絵本（税込み１９８０円）が４月１４日に発売予定で、特典付き先行予約を神戸新聞オンラインストア「ＬＩＶＥ　ＳＴＯＲＥ　得ダネ」や近くの新聞販売店で受け付け中。４月下旬から続編の連載も始まる。