• 印刷
地方議会に対する有権者のイメージを集約し、人工知能(AI)技術で言葉の使用頻度などの特徴を図示した
拡大
地方議会に対する有権者のイメージを集約し、人工知能(AI)技術で言葉の使用頻度などの特徴を図示した
神戸新聞NEXT
拡大
神戸新聞NEXT

 4月に行われる4年に1度の統一地方選を巡り、神戸新聞社が双方向型報道「スクープラボ」で兵庫県内の有権者らに選挙での関心や争点を尋ねたところ、経済や物価高に集中した。地方議会に対する注文では、「平素からもっと問題提起を」「やっているふりではなく、地に足をつけて」など、市民目線に立った活動を求める声が相次いだ。

■重視するテーマは「経済・産業・物価高」

 県内の統一選では、前半の県議、神戸市議選が4月9日、後半の姫路、明石、芦屋、福崎の4市町長選と11市町議選が同23日に投開票される。

 有権者らに投票時に最も重視するテーマを聞くと、回答者の5人に1人以上が「経済・産業・物価高」を選択。他に提示した16のテーマを大きく上回った。

■コロナ禍、ウクライナ情勢

 選んだ理由は、新型コロナウイルス禍やウクライナ情勢などの影響をうかがわせるコメントが多かった。

 神戸市の40代女性は「旦那の給料が微動だにしない。今年のボーナスに1万円乗せるというが、ベースアップでもないので何の意味もない」。姫路市の80代男性は「毎日、毎日値上げのニュースばかり。特に電気、ガス、ガソリンの値上がりは生活のあらゆるリズムを狂わせる」と嘆く。

■「子育て環境」や「年金」も

 次いで多かったのが「子育て環境」と「リタイア後の生活・年金」。マスク着用ルールの緩和を反映するように、「新型コロナウイルス対策」を選んだ人は少なかった。

 身近な生活や地域の課題について「相談できる地方議員がいる」と答えた人は3割近くに上ったが、地方議会に対するイメージや注文では厳しいコメントが並んだ。

■若者に向けて発信を

 神戸市の40代女性は「不透明な部分が多すぎる」と政務活動費について指摘。丹波篠山市の70代男性は「目にするのは、バイパス開通みたいな施策ばかりで地方創生の効果が分からない」と議会などでの活発な議論を求めた。

 「選挙前は見ますが、選挙後は4年間会うことがありません」(姫路市の50代男性)や「選挙前だけ頭下げてあいさつみたいなことをしている」(神戸市の30代女性)といった声もあり、見えにくい議員の活動を疑問視した。

 一方で期待する意見もあった。神戸市の60代女性は「所属政党は気にしてないので、町単位のコミュニティーなどに積極的に参加して意見をくみ上げて」と要望。尼崎市の50代男性は「若い有権者に向けて(交流サイトの)『TikTok(ティックトック)』や『Instagram(インスタグラム)』で積極的に発信を」と求めた。

     ◆

 神戸新聞社は、統一地方選に対する有権者の関心や地方議会、議員への要望を無料通信アプリ「LINE(ライン)」で調査しました。期間は2月24日~3月1日の6日間で、兵庫県内を中心に398件の意見が寄せられました。なお、この意見募集は読者やユーザーの声を聞き取る目的で、無作為抽出の世論調査とは異なります。

     ◇

 神戸新聞社は、読者の投稿や情報提供を基に取材を進める双方向型報道「スクープラボ」に取り組んでいます。身近な疑問や困りごとから、自治体や企業の不正告発まで、あなたの「調べてほしい」ことをお寄せください。LINEで友だち登録(無料)するか、ツイッターのダイレクトメッセージで投稿できます。皆さんと一緒に「スクープ」を生み出す場。ご参加をお待ちしています。

もっと見る
 

天気(9月6日)

  • 34℃
  • ---℃
  • 0%

  • 35℃
  • ---℃
  • 0%

  • 35℃
  • ---℃
  • 0%

  • 37℃
  • ---℃
  • 0%

お知らせ