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兵庫県内の商業地で最高価格となった三宮センター街周辺=神戸市中央区
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兵庫県内の商業地で最高価格となった三宮センター街周辺=神戸市中央区

 兵庫県内の公示地価は、住宅地平均が前年比プラス0・7%と15年ぶりに上昇に転じた。利便性の高い神戸、阪神間、東播磨で住宅の需要が堅調だった。商業地平均も同プラス1・3%で3年ぶりに上向き、新型コロナウイルス禍からの回復傾向が鮮明となった。(谷川直生)

 住宅地は神戸、阪神南、阪神北、東播磨の4地域が2年連続で上昇し、それぞれ前年に比べて伸び幅が拡大した。残る6地域は下落したが、下げ幅はいずれも縮小した。

 最高価格は芦屋市船戸町の1平方メートル当たり66万5千円で、前年に比べて4・7%伸びた。

 神戸市東灘区、灘区、中央区、阪神間など都心部周辺の人気が根強い一方、神戸市北区や明石市の郊外なども値上がりした。

 県不動産鑑定士協会の尾崎潤副会長は「テレワークなどの生活スタイルの変化から、都心に近い郊外の需要が高まっている」との見方を示す。

 商業地は神戸、阪神南、阪神北、東播磨、北播磨、中播磨の6地域で上昇した。阪神南は10年連続、阪神北は8年連続の上昇で、神戸は3年ぶりに上昇に転じた。

 一方で、西播磨、但馬、丹波、淡路は下落傾向が続いた。

 最高価格は神戸・三宮センター街がある神戸市中央区三宮町1で、前年に比べて2・1%上昇し、1平方メートル当たり625万円となった。コロナ禍が深刻化する前の水準には及ばないが、周辺の繁華街でも上昇がみられた。

 尾崎副会長は「コロナ禍からの全面回復には至っていないが、にぎわいが増え、兵庫県全体を下支えしている」と話している。

■上昇720地点、前年比1・4倍

 国土交通省が発表した公示地価で、兵庫県内では全1194地点のうち、神戸、阪神間や東播磨を中心に720地点で上昇した。前年の524地点から約1・4倍に増え、新型コロナウイルス禍からの回復が顕著となった。一方で、淡路や但馬、西播磨などの地方部は下落が続き、都市部との二極化が進んでいる。

 上昇地点の内訳は、住宅地=504地点(前年359地点)▽商業地=151地点(同105地点)▽工業地=65地点(同60地点)-だった。

 住宅地で変動率がプラスになったのは17市区町で、前年の12市区から増えた。神戸市北区、同西区は下落から上昇に転じた。

 上昇率のトップは、JR六甲道駅や阪神新在家駅に近い神戸市灘区烏帽子町2(前年比プラス6・3%)で昨年同様、上位5位を同区の地点が独占した。

 逆に最も下落率が高かったのは、姫路市四郷町中鈴(マイナス4・3%)で、南あわじ市や神戸市長田区の地点が続いた。

 商業地の平均変動率プラスは24市区で、前年の19市区から増加した。上昇率のトップは芦屋市業平町(プラス7・0%)で、上位には神戸市灘区や同須磨区、明石市の地点が並んだ。下落率上位は、淡路と但馬地域に集中した。

 工業地は全地点で上昇し、上昇率の上位はいずれも尼崎市臨海部だった。電子商取引の拡大が続いており、物流施設用地としての需要の高まりが影響しているという。

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