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最高裁判所=東京都千代田区
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最高裁判所=東京都千代田区

 1997年の神戸連続児童殺傷事件をはじめ、重大少年事件の記録が各地で廃棄されていた問題で、最高裁は27日、有識者委員会(座長・梶木寿元広島高検検事長)の議論を踏まえた調査結果報告書の公表が5月にずれこむと明らかにした。これまで4月をめどに公表するとしていたが、追加調査が必要になったと説明した。

 有識者委の第9回会合が同日、非公開で開かれ、追加調査が必要という認識で一致。分析や検討などに時間を要するとみて、公表の延期が決まったという。委員から「議論を尽くすため、4月の公表にこだわるべきではない」との意見が出たという。最高裁は議論の具体的な内容は明らかにしなかった。

 最高裁は問題が発覚した昨年10月、全国の裁判所に、事件記録の廃棄を当面停止するよう指示。全国の重大少年事件や民事裁判の記録計約100件について、廃棄されたり、特別保存(永久保存)されたりした経緯を調べている。

 また最高裁によると、有識者委は27日の会合で、京都・亀岡暴走事故で妊娠中だった長女松村幸姫さん=当時(26)=を亡くした父親の中江美則さん(59)や、大手精密機器メーカー「オリンパス」の内部通報を巡る民事訴訟の原告だった浜田正晴さんから、最高裁が意見聴取した内容なども議論したという。2人とも今月、事件記録が廃棄された心情などを有識者委の事務局に語っていた。

 最高裁によると、有識者委は今後、4月6日、14日、25日に会合を予定しているという。(霍見真一郎)

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