兵庫県西宮市は２９日、障害児の通所施設に職員を適切に配置せず、虚偽報告して市からの給付費を不正に受給したとして「こども未来研究所」（同市柏堂町）に対し、事業所の指定を３カ月間停止にする行政処分を発表した。同事業所は児童発達支援・放課後等デイサービス施設「こども未来アカデミー苦楽園教室」（樋之池町）を運営している。処分は同日付で、停止期間は５月１日～７月３１日。

　市法人指導課によると、同事業所は２０２１年１０月～２２年３月、条例上必要な児童指導員を適切に配置しない日があったにもかかわらず、退職した職員などを常勤職員とする虚偽の勤務記録を作成。欠員した際に算定する「欠如減算」をせず、給付費約１０７万円を不正に請求し受給したとされる。

　市に情報提供があり、監査で発覚した。市は給付費など約１５０万円の返還を請求しており、同事業所は返還の意向を示している。（久保田麻依子）