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エスコンフィールド北海道の大型LEDビジョン(ジャトー提供)
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エスコンフィールド北海道の大型LEDビジョン(ジャトー提供)
ビジョンの設置作業の様子(ジャトー提供)
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ビジョンの設置作業の様子(ジャトー提供)

 プロ野球日本ハムの新しい本拠地球場「エスコンフィールド北海道」(北海道北広島市)に設置され、「世界最大級」と話題を集めている大型ビジョンがある。その設計や設置を担ったのは、「宝塚大劇場」や「宝塚ホテル」の音響や照明を手がけてきた大阪市の企業だ。最新鋭の映像と音で、球場を盛り上げる大型ビジョン。設置の苦労やこだわりのポイントを聞いた。(小森有喜)

 発光ダイオード(LED)の大型ビジョンは、一塁側と三塁側のスタンド上に2台設置され、横幅はそれぞれ86メートル。2台合わせた大きさが世界最大級という。

 納入したのは、音響・映像システムの設計、施工などを行う企業「ジャトー」(大阪市北区)。1946年、松下電器産業(現パナソニック)のモーターの代理店として創業した。

 これまでに、宝塚大劇場のほか、東京宝塚劇場や大阪城ホール、フェスティバルホールなどの音響を担当。ホテルや大学にも音響や映像、照明の設備などを納めてきた。

 ジャトーによると、ビジョンは合計1320枚のパネルで構成し、パネルは1枚あたり約1平方メートル、重さは120キロ程度。寒暖差が大きい北海道の気候も考慮し、パネルをはめる鉄骨の枠が最大2センチほど伸縮しても差し支えないよう余裕を持たせて設計したという。

 パネルをはめていく作業は、わずかなゆがみも生じないよう測量などで用いられる水平計を使って進めた。綿密で地道な作業には約1年を要したという。

 音響設備も同社が担った。試合での選手登場曲やBGM、昨年から人気を集めているチアガールの「きつねダンス」といった演出を迫力ある音で支える。

 場内にはアメリカのプロオーディオメーカー「BOSE(ボーズ)」のスピーカーを約400台設置。最も高い場所で地上約60メートル付近に設置されており、どの座席にいても均一に聞こえるようスピーカーごとに音の大きさや時間制御を加えたという。

 新球場は屋根が開閉するため、いずれにも対応できるよう検討を重ねた。パソコン上でのシミュレーション通りにいくかどうか、施工後に場内105カ所にマイクを置いて音の大きさや明瞭性などを確かめる「音響測定」は6日かけて実施したという。

 プロ野球は3月30日に新球場で行われた日本ハム-楽天戦で開幕し、連日、熱戦が繰り広げられている。ジャトーの川本晃執行役員は大型ビジョンについて「会社としても史上最大級のビックプロジェクトだった」と振り返り、「ビジョンに写し出されるダイナミックな映像と場内各所に配置されたスピーカーから拡声される迫力ある音響で、今までにない観戦体験を楽しんでほしい」としている。

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