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三木城下町地区で景観形成重点区域の指定第1号に選ばれた一帯=三木市本町2(兵庫県提供)
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三木城下町地区で景観形成重点区域の指定第1号に選ばれた一帯=三木市本町2(兵庫県提供)
景観遺産に登録されたのこぎり屋根。写真はアンテナショップ「播州織工房館」=西脇市西脇(兵庫県提供)
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景観遺産に登録されたのこぎり屋根。写真はアンテナショップ「播州織工房館」=西脇市西脇(兵庫県提供)
景観遺産に登録された旧熱田集落の旧小南小学校熱田分校=香美町小代区新屋(兵庫県提供)
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景観遺産に登録された旧熱田集落の旧小南小学校熱田分校=香美町小代区新屋(兵庫県提供)
景観遺産に登録された旧熱田集落の棚田=香美町小代区新屋(兵庫県提供)
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景観遺産に登録された旧熱田集落の棚田=香美町小代区新屋(兵庫県提供)

 兵庫県は、県内16の景観形成地区のうち三木市三木城下町地区内で、江戸時代からの町家が立ち並ぶ一帯を「景観形成重点区域」第1号に指定した。2022年度に設けた制度で、特に「映える」まち並みが広がるエリアの景観維持に手厚く補助する。地域に根付いた風景群を登録する「景観遺産」には、北播磨地域の「のこぎり屋根」と、「和牛の聖地」とされる香美町の旧熱田集落を選んだ。

 景観形成重点区域の指定、景観遺産の登録制度は昨年4月、景観条例を改正してスタート。県は25年大阪・関西万博で観光スポットとして情報発信するほか、県内で展開する体験型観光事業「ひょうごフィールドパビリオン」と連携し、周遊ルートとして活用を進める。

 有識者を交えた県の景観審議会の答申を受け、3月に決定した。三木城下町地区で重点区域に指定された三木市本町2の一部は、金物のまちを代表する金物問屋の黒田清右衛門商店など江戸時代から続く町家が立ち並ぶ。しっくい壁や板張り、格子戸に虫籠窓などが伝統的な景観を生み出している。

 景観形成地区では建築物の維持、保存などの改修に最大330万円が助成されているが、重点区域は補助額が最大500万円に引き上げられる。

 景観遺産には西脇市と加東市、多可町の建造物に残るのこぎり屋根を登録。産業革命当時の英国で考案された構造で、北側に向いた窓から一日を通して均一の明かりを採り入れられる。播州織の産地で、織物工場が集積した北播磨の特徴的な景観だ。

 もう一つの景観遺産、旧熱田集落は香美町小代区の廃村。同区生まれの種牛「田尻号」は但馬牛の祖先で、日本の和牛の99・9%にその遺伝子が入る。田尻号が熱田発祥の血統「あつた蔓」から生まれたことが、同集落を和牛の聖地と語り継ぐ由縁となっている。

 県は景観形成重点区域や景観遺産の追加指定、登録を進めていく。(金 旻革)

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