• 印刷
神戸新聞NEXT
拡大
神戸新聞NEXT

 兵庫県内で2021年度に確認された障害者虐待の件数が126件だったことが、県のまとめで分かった。過去最多を更新した20年度(143件)から17件減ったが、県は「虐待への問題意識が浸透し、通報や相談は多い。長期的な流れでは増加傾向にある」(障害福祉課)とみている。(金 旻革)

 県によると、21年度に県や各市町に寄せられた障害者虐待に関する相談や通報は540件で、20年度より43件減った。内容の内訳は親やきょうだいら「養護者」からが380件で約7割、障害者福祉施設・事業所の職員からが145件と3割近くだった。職場の雇用主らからは15件。

 虐待と確認された126件のうち、施設職員らによるものは3件増の31件。被害者の障害種別は、複数の障害がある場合を含めて知的障害が29件と最も多く、次いで精神障害が4件、身体障害が3件だった。内容別では、複数の虐待がある場合を含めて身体的虐待が18件と最多で、性的虐待が9件、侮辱的な言葉を浴びせるなどの心理的虐待は5件。厚生労働省によると、施設職員らが虐待したと判断されたのは全国で計699件あった。

 また、養護者による虐待は86件。職場の雇用主らによる虐待の疑いがあり、県または市町が兵庫労働局に報告したのは9件だった。

 県は虐待が確認された福祉施設・事業所に対し、文書や口頭で指導。改善の傾向が見られず、行政指導としてより重い改善勧告は5件行った。いずれも放課後等デイサービスで、加害者は児童指導員や管理者だったという。

 調査は障害者虐待防止法に基づき実施。精神科病院での虐待は対象外だが、改正精神保健福祉法の施行に伴い、24年度から対象となる。

もっと見る
 

天気(10月23日)

  • 22℃
  • 15℃
  • 0%

  • 21℃
  • 13℃
  • 10%

  • 21℃
  • 13℃
  • 10%

  • 22℃
  • 13℃
  • 10%

お知らせ