私(43)の数少ない趣味の一つに「マスクを着けたマスコットキャラクターの鑑賞」がある。新型コロナウイルス禍が始まった2020年以降、街中のあらゆる像や人形などが、私たち人間と同じマスク姿に。中にはかなり強引な着用方法も散見されたが、それがむしろ味わい深く、大喜びでスマートフォンのカメラを向けた。ところがこの春、「脱マスク」の波が押し寄せ、専門家いわく「いかにも日本人らしい気質と文化」は風前のともしびに。せめて記事として残しておきたく、コロナ禍の記憶をたどってみた。(黒川裕生)
スマホの写真フォルダーをさかのぼってみると、私が最初にマスク姿の像を撮影したのは20年4月中旬。神戸・南京町の広場にあるマスコット「來來(ライライ)」と「財財(ザイザイ)」だった。
その後の写真を見返しながら「こんなものまで?」と驚いたことや、社会が「これからどうなるのか」という名状しがたい空気に覆われていた記憶が、鮮やかによみがえってきた。
ハロウィーンのカボチャやアルトサックスを演奏する男性像…。店先に設置されているマスコット像を筆頭に、街中のさまざまなキャラクターや人形が軒並みマスクを着用した。これらがコロナ禍を象徴する光景として定着したことは、皆さんよくご存じの通りだ。
私自身、兵庫県内各地はもちろん、出張で訪れた東京や長野、島根県などの兵庫以外の街角でも、マスク姿の像を確認している。
だが今年に入ると、5月8日から新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが「5類」に変更されることや、マスクの着脱が個人の判断に任されるなどの動きを受け、世の像たちが一気に脱マスク化。春を迎える頃には、着用率はほぼコロナ禍前の水準に戻った感がある。
神戸市中央区のメトロ卓球場は、マスコット「ピン休さん」のマスクを約3年ぶりに外した。「マスク着用は個人の判断で、という政府方針が大きかった」と話すのは、管理運営する神戸高速鉄道事業部の宮村哲二さん(44)。「やっぱりない方がいいですね」
神戸元町商店街の薬局「大王漢方」は昨年末、パンダのキャラクター「シンシン」のマスクを脱がせた。一時はフェースシールドまで装着して異彩を放っていたが、実はシンシン、コロナ禍前から花粉症の季節や重症急性呼吸器症候群(SARS)の流行時などにマスクを着けることがあったという。世の中の動きに敏感なシンシンを前に、薬剤師の女性(50)は「いずれまたマスク姿になるかもしれません」。
そもそも、キャラクターのマスク着用とは、一体何だったのだろう-。大衆文化史などに詳しい関西大学社会学部・永井良和教授(62)に意見を聞いてみた。
「昔話のかさ地蔵や、いろんな服を着せられるカーネル・サンダース像にも通じる、いかにも日本人らしい気質と文化」
永井教授はそう話した上で「これがほんまに面白くなるのは、5年10年経過して、コロナ禍の記憶が薄れた頃に、マスクを外され忘れた像が見つかった時でしょうね」とニヤリ。
そしてこんな提案をしてくれた。「せっかく始めた観察ですから、最後まで続けてください。全国には他にも記録している人がいるはず。神戸新聞主催で投稿コンテストでも企画してみたらいかがですか」と。
◇
■写真を募集
ということで、コロナ禍、マスクを着けていた像や人形の写真を募集します。日時と撮影場所、名前(ニックネーム可)を添え、メール(kobe‐ban@kobe‐np.co.jp)でお寄せください。
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