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西宮市議選に立候補し、街頭演説する佐野宏美氏=21日午後、西宮市神楽町、JRさくら夙川駅前
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西宮市議選に立候補し、街頭演説する佐野宏美氏=21日午後、西宮市神楽町、JRさくら夙川駅前
西宮市議選で、れいわ新選組の山本太郎代表と街頭演説する佐野宏美氏=22日午後5時29分、西宮市田中町、阪神西宮駅前
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西宮市議選で、れいわ新選組の山本太郎代表と街頭演説する佐野宏美氏=22日午後5時29分、西宮市田中町、阪神西宮駅前
西宮市議選で、れいわ新選組の山本太郎代表と街頭演説する佐野宏美氏=22日午後5時47分、西宮市田中町、阪神西宮駅前
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西宮市議選で、れいわ新選組の山本太郎代表と街頭演説する佐野宏美氏=22日午後5時47分、西宮市田中町、阪神西宮駅前

 66人が争う混戦となった兵庫県西宮市議選(定数41)では、れいわ新人の佐野宏美氏(46)が初当選を果たした。ボランティアに支えられた選挙戦で「身近な政治を変え、生活者を守る」と訴え、支持を広げた。れいわが地方議会の議席を得るのは県内で初めて。

 バブル崩壊後の就職氷河期に社会へ出て、不安定な働き方を迫られてきた「ロスジェネ」のど真ん中。自己責任、努力不足と追い詰められてきた悔しさが、政治を志した原点という。

 高校まで高松市で過ごし、2002年に米国の大学を卒業。ドラッグやアルコール依存症の少女が入る医療少年院に勤め、米社会が抱える格差や貧困の厳しさに直面した。

 西宮市出身の夫と結婚し、妊娠をきっかけに帰国した後は、子育てしながら複数の職場で働いた。だが、その大半が非正規雇用。保育園がいっぱいで子どもを預けられず、採用のチャンスを失った経験もある。「私たちの世代は安くて便利な労働力として利用されてきた」と唇をかむ。

 苦しむ人たちに光を当てたい、と育児中の女性やホームレス、難民を支援する市民活動に携わり、政治の役割を強く意識するようになった。「格差や生きづらさを放置し、弱者を切り捨てる社会を変えたい」と立候補を決めた。

 「きょうは卵1パック318円。どんどん物価は上がるのに、税金や社会保険料は上げられる」。告示後はスーパーや駅前に立ち、生活者の視点で有権者に語りかけた。

 労働者の待遇改善や女性の地位向上、介護サービス充実などを掲げて「希望は自分たちでつくれる。未来につながる政治を西宮から築こう」と呼びかけ、当選をつかんだ。

 れいわは姫路市議選でも候補者を擁立しており、24日午前2時現在、開票作業が続いている。(山岸洋介)

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