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社会実験に使う旅客船(洲本市提供)
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社会実験に使う旅客船(洲本市提供)

 兵庫県淡路島の洲本港(洲本市海岸通1)と大阪府南部の深日港(同府岬町)を1時間弱で結ぶ旅客船「深日洲本ライナー」の2023年度の運航が5月3日、土日祝を中心に始まる。洲本市と岬町が毎年期間限定で取り組む社会実験で、新型コロナウイルス禍を経てゴールデンウイーク中の運航は4年ぶり。インターネットと電話で予約を受け付けている。(荻野俊太郎)

 両港を結ぶ航路は元々、1999年まで約50年間運航。行商人が淡路島の海産物などを運ぶルートとして使われたが、明石海峡大橋の開通などで利用者が減ったため廃止された。

 2013年4月13日に発生した淡路島地震の際、岬町が船で救援物資を届けたことを機に、災害時の移動手段として復活させる動きが活発化した。観光需要の創出や防災航路としての活用を目的に岬町が主体となり、国の補助を受けて17年度に実験を開始。18年度から洲本市が加わった。

 25年に開かれる大阪・関西万博や、大阪府・市が計画するカジノが中心の統合型リゾート施設(IR)の誘致を踏まえ、海上アクセスの向上が淡路島と大阪湾沿岸の活性化にもたらす効果も探る。

 同市によると、コロナ禍で運航を取りやめた20年度を除き、19~22年度の土日祝は4往復の運航で1便当たり平均15~18人が利用。自転車の持ち込みも1便当たり2~4台あった。だが赤字が続き、「住民の理解を得て維持するには観光ルートとしての活用が欠かせない」とする。

 万博やIR誘致も追い風になると期待。同市の担当者は「大阪南部や和歌山からのアクセスを改善し、淡路島にとって新たな市場開拓につながるルート」と見込む。

 片道中学生以上1500円、小学生500円、スポーツサイクル積み込み300円。往復割引など各種割引も。運航は11月5日までの土日祝と盆期間で1日4往復。ネット予約は公式サイトから。同市企画課TEL0799・24・7614

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