今春から初めて仕事で訪れるようになった東京の国会議事堂。まるで迷路のような院内を日々さまよっていると、衆議院の中庭にある池で、見事なニシキゴイが泳いでいるのに気付いた。「国会内になぜ、このようなオアシスが」。調べてみると、現在のコイが泳ぐようになったのは新潟県中越地震後で、その胃袋を支えているのは姫路市のメーカーが作る餌であることが分かった。(堀内達成)
国会は衆議院と参議院からなる。それぞれ別館や分館があり、地下から移動していると、自分のいる場所を見失う。現在地を確認しようと窓から外を見ると、石造りの池に泳ぐニシキゴイが目に入った。「国会に生き物とは少し似つかわしくないような…」
ことの発端は2012年。衆議院によると、ニシキゴイの養殖が盛んな旧山古志村(現・新潟県長岡市)の村長を務め、その後衆院議員になった長島忠美さん(故人)の提案で放流されたという。
同地震は04年10月に発生し、死者は68人に上った。打撃を受けたコイの養殖業界を後押ししようと、ニシキゴイの生産者らでつくる全日本錦鯉振興会(同県小千谷市)がえりすぐりの30匹を提供。ニシキゴイは「泳ぐ宝石」と呼ばれるほか、ボスがおらず、争わないため「平和の象徴」とも言われる。
放流から10年後の22年10月には、病気で死ぬなどして数が減ったこともあり、同振興会が再びコイを提供。1匹30万~50万円の「2代目」30匹が放された。
■15キロ3万円、「コメより高い」餌は姫路産
コイの世話は、振興会のアドバイスを受けて衆議院の職員が担当する。水温が低くなるとあまり動かなくなるため、餌を与えるのは4~12月ごろ。今年は4月10日に始めた。職員が手で餌をまくと集まってくる。食いつき具合を見ながら1日2回与えることも。コイは餌が落水する音に反応するため、雨の日は控える。
このコイの成長を支えるのは、姫路市を拠点に観賞魚の養殖や飼料の製造を手がけるカミハタ養魚グループで、飼料販売を担うキョーリンの餌。同社は金魚や熱帯魚、トカゲなどの飼料約700種を「Hikari(ひかり)」ブランドで展開する。観賞魚用飼料では国内トップシェアの57%を誇り、約70の国と地域で販売している。
衆議院の担当者は「たぶん1代目の放流時からその餌を使っている」とか。キョーリンによると、22年の放流の際はコイのランクに合わせて、15キロで3万円程度の最高級の餌も同時に提供したといい、同社の担当者は「われわれが食べているコメよりも高いですね」
それでもコイは今や、激務に追われる国会の住人にとってなくてはならない存在だ。兵庫県関係議員の秘書は「私自身も何度も通って見ている。『癒やされる』と話す議員や秘書も多い」と語る。
■神戸とつながる縁、被災地同士の交流も
一方、ニシキゴイについて調べる中、長島氏が同じ地震の被災地である神戸も訪れ、ニシキゴイを放流したり、品評会に参加したりしたことを伝える記事を見つけた。私が入社する以前の出来事だ。国会をさまよった先には、ニシキゴイがつないだ被災地同士の交流があった。
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