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 政府は2023年春の褒章受章者を28日付で発表した。受章者は644人(うち女性173人)と20団体で、29日に発令される。兵庫からは27人と1団体。スポーツや学術、芸術分野で功績を残した人に贈る紫綬褒章には、3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で栗山英樹監督に率いられ優勝した日本代表チームや、テレビドラマ「東京ラブストーリー」などを手がけた脚本家坂元裕二さん(55)らが選ばれた。

 WBC日本代表は優勝した06、09年も今回同様、団体として受章した。紫綬褒章は21人(うち女性1人)が受ける。

 社会奉仕活動をたたえる緑綬褒章は10人(同7人)と19団体に決まった。

 その道一筋に励んだ人を対象とする黄綬褒章の受章者は200人(同17人)。兵庫からは、災害に強いまちづくりに尽力したノバック社長、立花充さん(66)らが受ける。

 危険を顧みず人命救助に尽くした人を顕彰する紅綬褒章は1人。住宅火災で逃げ遅れた男性を助けた大阪市の北野修一さん(73)に決まった。

 公共の利益に貢献した人に贈る藍綬褒章は412人(同148人)。日本産婦人科医会会長の木下勝之さん(82)、人権擁護委員を長年務める北海道小樽市の高橋房子さん(77)らが受章した。

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【黄綬】災害に強いまちづくりに貢献/ノバック社長 立花充さん(66)

 阪神・淡路大震災で倒壊した阪神高速道路の姿が、今も目に焼き付いている。「倒れるわけがないと思っていたものが一瞬で崩れた。元には戻らないが、新しくすることで社会は強くなる」。阪神・淡路、東日本大震災でも道路の補強や整備に尽力。南海トラフ巨大地震の襲来を前に、防災・減災への貢献を期す。

 姫路市を拠点に、高速道路やダムなどの公共工事からマンション建設まで手がける中堅ゼネコンを率いる。官と民の仕事をバランス良く請け負うことで黒字経営を続け、昨年には株式上場も果たした。

 建設業に関わり約40年。「企業は人なり」と、若年層の採用や人材育成に力を注ぐ。資格取得に向けた費用を会社で負担。女性社員らの意見を取り入れ、作業服のデザインを切り替える取り組みも。黄綬褒章の報に決意を強める。

 「業界のイメージを変え、ものづくりの魅力を知ってもらう。社会に不可欠な仕事を未来に引き継いでいきたい」(横田良平)

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