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運転士採用で「女性枠」の新設をPRする神戸市交通局のポスター(提供)
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運転士採用で「女性枠」の新設をPRする神戸市交通局のポスター(提供)

 神戸市交通局は女性の運転士獲得に向け、採用選考で「女性枠」を新設した。男性に偏りがちな業界だが、多様な人材を確保しようと女性の受験機会を増やす。2023年度から大型2種免許の取得費用を全額補助する制度も設け、採用に力を入れる。

 同市交通局のバス運転士は4月1日時点で222人いるが、人手不足などで全9営業所のうち6営業所は阪急バスと神姫バス、山陽バスに業務を委託している。平均年齢は54・4歳で60歳以上が3割超を占め、高齢化も課題という。

 女性運転士の採用に本腰を入れる背景には、昨秋に発覚した営業所内でのパワーハラスメントなどの不祥事もある。昨年11月に公表された弁護士による調査報告書では、1人も女性職員がいない職場環境が「荒い言動を容認する一つの原因」と指摘。市会でも度々、女性登用を促されてきた。

 希望する女性は応募時に、女性枠(募集期限5月31日)と一般枠(同22日)で併願ができる。1次選考は一般枠が筆記試験で一般教養と交通法規の知識を問われる一方、女性枠では小論文のみとなっている。

 また、大型2種免許がなくても受験ができ、採用後に2種免許取得に必要な教習費用を交通局が支給する。費用はいったん自己負担だが、勤続3年までに全額が補助される。この制度は男女ともに利用できる。

 同市交通局は5月6、20、28日に中央営業所(同市中央区小野浜町)で女性向け採用説明会を開く。運転士の働き方や採用選考について説明するほか、バス運転席の乗車体験や女性専用休憩スペースの見学ができる。担当者は「女性にとって働きやすい環境整備に取り組んでおり、運転業務に興味があれば足を運んでほしい」と話している。採用情報や説明会の詳細は交通局のホームページで紹介している。(金 旻革)

神戸地方行政
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