姫路城三の丸広場（兵庫県姫路市本町）に江戸時代の芝居小屋を再現して上演される歌舞伎「平成中村座」の姫路城公演（神戸新聞社後援）が５月３日から始まるのに先駆け、中村勘九郎さん、七之助さんら出演俳優による「お練り」が３０日、同市中心部のみゆき通り商店街などであった。黒紋付きにはかま姿の７人が商店街を人力車に乗って華やかに巡行し、笑顔で手を振ってファンの声援に応えた。

　公演は姫路城世界遺産登録３０周年記念イベントの一環で企画され、姫路城を借景に、「播州皿屋敷」などゆかりの演目を上演する。

　一行は姫路駅北の広場から商店街を抜け、大手前公園までの約７００メートルを進んだ。商店街を埋め尽くすように詰めかけたファンからは「よっ、中村屋！」などのかけ声と拍手が飛び交った。

　同公園では７人があいさつし、勘九郎さんは「新型コロナ流行後、初めてのお練り。舞台の活力になった。１カ月滞在するので、姫路を楽しみたい」と話していた。

　公演は５月２７日まで。前売りは完売しており、当日券を販売する予定。キョードーインフォメーションＴＥＬ０５７０・２００・８８８

（橘高　声）