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黒枝豆を味わいながら、加工品の企画案を考える大学生ら=丹波篠山市網掛、四季の森生涯学習センター
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黒枝豆を味わいながら、加工品の企画案を考える大学生ら=丹波篠山市網掛、四季の森生涯学習センター

 兵庫県丹波篠山市の特産「丹波篠山黒枝豆」の規格外品を使った商品を開発し、米サンフランシスコで販売を目指すプロジェクトが進んでいる。市とスタートアップ(新興企業)が京阪神の大学生のアイデアや力を借りて企画。全国ブランドの特産品から新たな加工品を生んで廃棄量を減らし、関係人口増加や地域活性化という「一石四鳥」を狙う。

 市は昨年、民間企業の技術で地域課題を解決する兵庫県の事業を活用。協力企業を募り、地方創生事業を手がけるスタートアップ「EXest(エグゼスト)」(東京)とタッグを組んだ。

 市内の若手生産者らの協力も得て、生産者と消費者をつなぐ実証実験を開始。その中でブランド維持のため廃棄せざるを得ない黒枝豆を活用するアイデアが生まれ、商品企画に興味を持つ学生を募ることにした。

 今年3月に市内で開かれたミーティングには、武庫川女子大や神戸大など京阪神の大学生・大学院生約20人が集まった。黒枝豆の歴史や特徴の説明を受けた後、グループごとに新商品を検討。ようかんやコーヒー、さやを使った食器、化粧品などのアイデアが出た。

 その後、学生たちは「ネスレ日本」(神戸市)や農家、商社の社員ら10人を前に練り上げた企画案をプレゼンテーション。「丹波篠山黒枝豆ようかん」が実現性と収益性で高い評価を得た。

 収穫時期で異なる味わいや見た目を生かすため3種類を考案。あんに粒を練り込んだり、黒枝豆で作ったあんこを使ったりして、自慢の味を存分に楽しめるようにもこだわった。

 学生らは加工を依頼する会社の選定やPR方法などを練り、本格的に六つの商品化に着手。8月下旬に米国にある日本人向けスーパーでの販売を目指す。

 開発メンバーで県立大2年の女子学生(19)は「(商品を通して)黒枝豆や兵庫の良さを知ってもらいたい」と語った。(谷口夏乃)

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