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改憲派団体が行った憲法に関する街頭アンケート=3日午前、神戸市中央区
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改憲派団体が行った憲法に関する街頭アンケート=3日午前、神戸市中央区
護憲派が開いた憲法集会=3日午後、神戸市中央区
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護憲派が開いた憲法集会=3日午後、神戸市中央区

 新型コロナウイルス禍以前のにぎわいが戻る中で迎えた3日の憲法記念日。憲法施行76年に合わせ、全国各地で改憲派と護憲派がそれぞれ訴えを強めた。神戸でも、国の根幹となる憲法のあり方を巡り、街頭や公園で双方の主張が響いた。

 岸田政権は昨年末に反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有を明記した安全保障関連3文書改定を閣議決定し、防衛力強化を進める。衆院の憲法審査会は活発に開かれ、戦力不保持を定めた9条改正の是非や、緊急事態で選挙ができない場合に国会議員の任期延長を可能とする規定などについて、各党が議論している。

 憲法改正を訴える「美しい日本の憲法をつくる兵庫県民の会」など3団体は、神戸・元町の大丸神戸店前で街頭活動を行った。ロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮のミサイル発射に触れ「今の憲法で命を守っていけるのか。考える日にしてほしい」と声を上げた。

 憲法への自衛隊や国防規定の明記、緊急事態条項新設を呼びかけ、パネルで通行人に賛否を問うた。同会の市橋宏亮事務局次長(66)は「東アジア情勢は緊迫している。国防の対応を急ぐ必要がある」と話した。

 一方、県内の護憲派団体でつくる実行委員会は、神戸市中央区のみなとのもり公園で、憲法集会をコロナ禍前の規模に戻して開催した。神戸出身の俳優松尾貴史さんが講演し、憲法を守り抜く重要性を指摘した。

 主催者を代表してあいさつした兵庫県弁護士9条の会の羽柴修弁護士(74)は「岸田内閣の安保3文書改定は、国民を新しい戦前に導こうとするものだ」と批判し、9条を生かした平和外交の大切さを強調。参加者は拳を上げて団結を確認した。(上田勇紀)

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