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映画「島守の塔」を鑑賞する井吹台中学校の生徒ら=神戸市西区井吹台西町2(撮影・津谷治英)
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映画「島守の塔」を鑑賞する井吹台中学校の生徒ら=神戸市西区井吹台西町2(撮影・津谷治英)

 太平洋戦争末期の沖縄戦を描いた映画「島守の塔」(神戸新聞社など製作)の上映が、神戸市内の学校現場で広がっている。沖縄への修学旅行に向けた事前学習としての位置付けで、生徒らは地上戦の悲惨さや平和への思いをスクリーンから学んでいる。(柏木一也)

 4月17日、同市西区の井吹台中学校体育館で3年生約410人が鑑賞した。迫真のシーンに、生徒らの表情にも緊張感がにじんだ。嶋田欣生校長は「沖縄戦を学ぶなら、神戸出身の島田叡(あきら)のことも知ってほしいと思い、この映画を選んだ」と意義を語った。

 映画は、沖縄最後の官選知事・島田叡=同市須磨区出身=と、知事を支えた県警察部長の荒井退造が主人公。島田役を萩原聖人さん、荒井役を村上淳さん、県職員の比嘉凛を吉岡里帆さんと香川京子さんが演じた。

 昨年8月に公開されると、ロシアのウクライナ侵攻を背景に、幅広い年代が足を運びロングラン上映となった。吉岡さんは山路ふみ子映画賞女優賞や日本映画批評家大賞助演女優賞を受賞するなど、高い評価を受けた。

 市内では井吹台中に続いて唐櫃中(同市北区)で上映され、ほかに2校でも予定されている。いずれも修学旅行を前にした学習という。

 荒井の出身地・栃木県でも高校や民間ホールなどでの上映会が広がっている。激しい戦闘シーンは多くない一方で、住民が戦争に巻き込まれていく過程が丹念に描かれており、平和学習に広く活用されているようだ。

 上映は有料。問い合わせは神戸新聞社経営企画部TEL078・362・7009(平日のみ)、メールkeiei‐kikaku@kobe‐np.co.jp

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