兵庫県議会(定数86)は16日、正副議長選を行い、第126代議長に自民党・兵庫議員団の内藤兵衛氏(64)=西脇市・多可郡選出、第131代副議長に維新の会の徳安淳子氏(61)=尼崎市選出=を選んだ。県議会事務局によると、副議長に女性が就くのは県政史上初めて。自民以外の会派から副議長が選出されたのは、1965年以来58年ぶりという。
今年4月の県議選で、自民は公認・推薦候補の当選が34人にとどまり、無所属議員を会派に取り込んでも37人と過半数の44人を大きく割り込んだ。一方、維新は前回選の2倍超となる21議席を獲得し、一気に第2会派に躍り出た。
県会の正副議長は慣例により1年で交代し、毎年、年度当初に選挙を実施している。自民は会派が発足した66年から一貫して候補を立て、過半数という「数の力」で両ポストを独占してきたが、今回は副議長候補の擁立を見送った。自民県議の一人は「県議選で示された民意を重視した」としている。
正副それぞれの議長選で、内藤氏と徳安氏はともに75票を獲得した。両氏はいずれも当選5回で、会派の幹事長などを歴任した。
会見で内藤氏は「会派構成がこれまでと大きく変わる中、公正な立場で議会を運営し、躍動する兵庫を実現したい」と抱負を語った。徳安氏は「『維新から』というよりも、女性でこうした役職に就いたことに意義がある。多様な意見を反映させる一歩にしたい」と述べた。(田中陽一)
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