兵庫県とＪＲグループなどの大型観光事業「兵庫デスティネーションキャンペーン（ＤＣ）」が７月に始まるのを前に、斎藤元彦知事とＪＲ西日本の国弘正治兵庫支社長が２３日、兵庫県庁で記者会見し、取り組みを紹介した。

　ＤＣは旧国鉄時代の１９７８年から各地で開催。国内最大規模の観光キャンペーンで、兵庫では１４年ぶり２回目となる。

　「兵庫テロワール旅　私の感動、その先へ。」をキャッチコピーに「トワイライトエクスプレス瑞風」「ウエストエクスプレス銀河」などの観光列車を特別運行して見どころをアピールする。世界文化遺産・国宝姫路城の非公開エリアの特別公開など、企画・体験プログラムも多彩に展開する。９月末まで。

　新型コロナウイルス感染症の５類移行直後のＤＣ開幕について、斎藤知事は「絶好のタイミングでのスタート」と話した。宿泊者数の目標をコロナ禍前の２０１９年（７～９月、３９６万人）を上回る４３０万人と定め、「出遅れているインバウンド（訪日客）獲得のチャンスにもしたい」と意気込んだ。

　国弘支社長も「全国に魅力をＰＲして地域の活性化につなげる」と強調。近く、全国の主要駅や観光案内所で公式ガイドブックの配布を始めるとした。

　県内ＪＲ在来各線などの乗り放題パス（３日間８千円など）や、神戸発のシューズブランド「オニツカタイガー」とコラボレーションした商品も発売する。（西井由比子）