神戸市会は２４日の本会議で、対話型人工知能（ＡＩ）「チャットＧＰＴ」など生成ＡＩの利用ルールを定めた条例改正案を賛成多数で可決した。市によると、生成ＡＩに関する自治体の条例は全国初となる。

　生成ＡＩは文章や画像、音声などさまざまなコンテンツを生み出せる。久元喜造市長は４月、市役所業務のあらゆる分野で活用できるとの見方を示した一方、個人情報の漏えいや著作権侵害などのリスクを指摘。条例化による利用ルールの徹底を打ち出していた。

　改正されたのは「市情報通信技術を活用した行政の推進等に関する条例」。職員の情報通信技術（ＩＣＴ）活用について定めており、職務上知り得た個人情報や非公開の機密情報の入力を禁止する。

　チャットＧＰＴは入力データが保存されてＡＩの学習に取り込まれる。情報漏えいの恐れが拭えないため、市はデータの履歴が保存されない民間サービスを導入し、独自のシステムを整備する方針。職員の利用に当たってはガイドラインを策定する。（金　旻革）