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 兵庫県は、年齢や障害の有無に関係なく誰もが旅行を楽しめる「ユニバーサルツーリズム(UT)」の推進に向け、積極的に取り組む宿泊施設の「宣言・登録制度」の募集を開始した。ホテルや旅館、民泊施設などが対象で、UTの旗振り役として一定の要件を満たせば、施設のバリアフリー化や情報発信で県のバックアップを受けられる。(田中陽一)

 「ひょうごユニバーサルなお宿」宣言・登録制度で、県が2022年度に全国で初めて策定したUT推進条例に基づく。

 「宣言施設」となるにはまず、食事や移動、入浴のサポート、備品の貸し出しなど計73項目から成るチェックリストで現状を自己点検する。その上で、高齢者や障害者に配慮した接遇研修を従業員向けに実施する必要がある。

 宣言をすれば、客室の改修やスロープの設置などバリアフリー化の設計に最大250万円、改修工事には同800万円の助成が受けられる。エレベーターを新設・改修する場合は助成を1800万円まで引き上げる。点字案内の充実や貸し出し用品の購入など、ソフト対策も30万円を上限に補助する。

 一方、自己点検でクリアしている取り組みが35項目以上あれば「登録施設」となり、県独自のロゴマークを使用できる。受け入れの充実に向け、専門家からアドバイスも受けられる。宣言、登録施設は県の公式観光サイト「HYOGO!ナビ」の特設ページで情報を発信。それぞれの点検結果や障害種別ごとの対応状況、施設からのメッセージなどを紹介する。

 宣言は5年間、登録は3年間が有効期限で、いずれも更新できる。24年には神戸市で「世界パラ陸上競技選手権大会」があり、25年には大阪・関西万博も開かれる。斎藤元彦知事は「多様な人々を兵庫に迎えられるよう、より多くの宿泊施設に制度に参加してもらいたい」としている。

 申請書類は県のホームページから印刷できる。県観光振興課TEL078・362・3375

(田中陽一)

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