学習塾「エディック・創造学園」（神戸市中央区）は、神戸新聞で連載し、４月に出版された創作童話「かなしきデブ猫ちゃん　マルのはじまりの鐘」の絵本を兵庫県内の全公立小学校と義務教育学校、特別支援学校約８００校に贈ることを決めた。勝野哲也社長が８日、県小学校長会長の小山光一・神戸市立東須磨小学校長を訪ね、寄贈した。

　マルのはじまりの鐘はシリーズの兵庫編１作目で、昨年４～１２月に連載した３６回を再編集。今年１月掲載の短編「震災編　祈りの朝」も収録し、４月１４日に出版された。

　勝野社長は「本や文章に接することの大切さを子どもたちに伝えたいと思い、寄贈を決めた。デブ猫ちゃんは主人公のマルが県内全域を冒険する物語。子どもらが兵庫や自分の住む地域に興味を持つきっかけになれば」と願った。

　小山校長は「インターネットだけでは、触れる情報が偏ってしまう。本に接することはとても大切で、どの学校も読書活動には力を入れている。各校にしっかり届けたい」と話した。（藤原　学、前川茂之）