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東洋大姫路・藤田監督 最後の采配に「自慢の父、ありがとう」 長女ら勇姿を目に焼き付け

2022.03.21 21:15
ベンチ前で手をたたいて選手を迎える東洋大姫路の藤田明彦監督(左)=21日午後、西宮市の甲子園球場(撮影・坂井萌香)
ベンチ前で手をたたいて選手を迎える東洋大姫路の藤田明彦監督(左)=21日午後、西宮市の甲子園球場(撮影・坂井萌香)
息子らと東洋大姫路の試合を見つめる藤田明彦監督の長女橋本和佳子さん(右)=21日午後、西宮市の甲子園球場
息子らと東洋大姫路の試合を見つめる藤田明彦監督の長女橋本和佳子さん(右)=21日午後、西宮市の甲子園球場

 21日の第94回選抜高校野球大会1回戦で、高知に惜敗した東洋大姫路(兵庫)。今大会限りで退任する藤田明彦監督(65)の勇姿を見届けようと、観客席には関東で暮らす家族が駆け付けた。長女の橋本和佳子さん(33)=千葉県松戸市=は、通算19年にわたり単身赴任生活を続けながら母校を率いた指揮官を「尊敬する自慢の父」と慕い、感謝する。「またここに戻ってきてくれて、ありがとう」

 OBの藤田監督は1997年に就任し、2006年に退任後、11年に復帰。「練習はうそをつかない」を信条に名門を鍛え上げ、今回は自身、春夏通算6度目の甲子園での采配だった。

 自宅のある東京から一人離れて生活する父を、橋本さんは「人生を懸けて高校野球を指導する姿をずっと尊敬してきた」と言う。高校時代、野球部のマネジャーを務めたのも父の影響だ。「私も甲子園に行きたいと思っていた。選手としては無理でも、マネジャーなら甲子園で直接対戦できるかなって」。離れていても、心の中心にはいつも偉大な父がいた。

 この日は胸に金縁の「TOYO」の文字が入った特製ユニホームを羽織り、親族総勢9人で最後の晴れ舞台を目に焼き付けた。瞳を輝かせてはしゃぐ長男理来ちゃん(4)は、最近野球を始めたばかり。東洋大姫路の校歌も歌えるようになった。指揮官の勇姿に拍手する息子に目を細め、橋本さんは「甲子園という舞台で指揮する父を見て何か感じてくれたかな」とうなずく。

 試合後、藤田監督は聖地のバックスクリーンをじっと見つめ、グラウンドに深々と頭を下げた。「高校野球は人生そのもの。母校のユニホーム姿で終われた。最高の野球人生だった」と締めくくった父に「やっぱりきょうもかっこよかった」と橋本さん。家族一丸で駆け抜けた、熱く長い19年だった。(長江優咲、山本 晃)

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