神明あかふじ米大会
「神明あかふじ米・第36回兵庫県ジュニア軟式野球選手権大会」(県軟式野球連盟、神戸新聞社主催)の阪神ブロック大会決勝など4試合が19日、甲子園浜野球場(西宮市)で開かれた。決勝では北ナニワハヤテタイガース(尼崎)が潮ブルーナイン(同)を11-0で破り、優勝。3位の鳴尾東ビクターズ(西宮)を含む3チームが、8月3日からG7スタジアム神戸(神戸市須磨区)などで開かれる本大会に出場する。(土井秀人、池田大介)
初回から北ナニワハヤテタイガースの打線が爆発した。相手のミスを見逃さず、5年の馬野心輝選手の三塁打を始め連打でたたみかけ一挙4点を挙げると、二回には6年の二木正太朗選手が今大会チーム初となる2点本塁打を放つなどリードを広げた。二木選手は「狙っていた訳ではなく、肩の力を抜いて振ったら思った以上に抜けていった」と笑顔を見せた。
さらに四回、長短打に足も絡め4点を奪い、試合を決めた。守備でも、投手陣の好投と内外野の隙のない連係で2安打完封。鋭い送球で盗塁を刺すなど「守備の要」で6年の矢之文太捕手は「みんなで声を出しながら連係の取れたプレーができた」と振り返った。
「勝たなあかん」。徹底して勝ちにこだわり、決勝前には「圧勝する」とナインで誓い合った。投げては無失点に抑え、打っては2安打の6年北嶋隼士主将は「得点を許さない気持ちでマウンドに立った。本大会は強豪チームと戦うことになるが、もちろん圧勝を目指す」と力を込めた。
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準決勝では、堅い守備で何度もピンチをしのいで競り勝った潮ブルーナインだったが、決勝では北ナニワの強打線に圧倒された。
万全とは程遠いチーム状態だった。6年の川元慧人主将は準決勝後に体調不良を訴え欠場。主力のけがも重なり、決勝でプレーできた6年生は細川慶次選手1人だけだった。細川選手は「準決勝はやれることをやり切った。決勝では大量点を取られたけれど、この経験を生かしたい」。ベンチから声援を送った6年の竹下小梅選手は「みんなが声を出し、最後まで頑張れた」と話し、吉川一颯選手は「5年生が頑張ってくれた。県大会では実力を発揮したい」とベストメンバーでの躍進を誓った。
▼準決勝第1試合 北ナニワ 守備乱れ突き勝利 鳴尾東 最終回に意地の1点
○…北ナニワハヤテタイガースが二回に守備の乱れを突いて3点を先制。手堅い守りで5回まで0点に抑えた。鳴尾東ビクターズは最終回、先頭打者の二塁打から1点を返し、意地を見せたが、届かなかった。
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相次ぐ失策で序盤に先制を許した鳴尾東ビクターズだったが、三回以降は5年の野間拓実投手の好投と粘り強い守備で立ち直り、無失点に抑えた。野間投手は「打たせて取る野球ができた」と振り返る。
六回には「必ず出塁する」と自分に言い聞かせて打席に立ったという6年の伊勢翔真選手が二塁打。高橋笑選手の犠飛で生還し、チームを勢いづけたが、後続が断たれ万事休した。
6年の杉本陽人主将は「守備の声かけがおろそかになり、失策が続いてしまった。次の大会に向けて課題に向き合い、勝てるチームを目指す」と前を向いた。
▼準決勝第2試合 潮 押し出しでサヨナラ 泉 好機に一本が出ず
○…何度も得点圏に走者を進めた泉イーグルスだったが、あと一本が出なかった。0-0で迎えた六回裏、1死三塁で3、4番バッターを迎え、満塁策を選んだが、押し出しでサヨナラ負けを喫した。
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2000年以来の本大会出場を目指して臨んだ試合。飛び抜けた選手はいないというが、全員で競い合ってレベルを高めてきた。
六回途中まで無失点に抑えた6年の上原迅翔投手は「チャンスはあったが、打線がつながらない。ここぞという時に一本が出なかった」。1点を争う接戦に、ベンチは「声でも負けない」と応援歌「アゲアゲホイホイ」を歌うなど声をからし、選手を鼓舞し続けた。
最終回、満塁でマウンドに立ったのは6年の萱原蓮太郎主将だった。「任されたからには絶対に抑えてやろうと思った」と悔しさをにじませ、雪辱を誓った。
▽準決勝
鳴尾東ビクターズ(西宮)
000001│1
03000×│3
北ナニワハヤテタイガース(尼崎)
(鳴)野間-吉川(北)山口、二木、北嶋-矢之▽二塁打 西川、伊勢(鳴)
泉イーグルス(西宮)
000000│0
000001│1
潮ブルーナイン(尼崎)
(泉)上原迅、萱原-上原翔(潮)早川、吉川宗-川元
▽3位決定戦
泉イーグルス(西宮)
000002│2
23001×│6
鳴尾東ビクターズ(西宮)
(泉)村上、萱原-上原翔(鳴)高橋、前屋敷、伊勢-吉川▽▽二塁打 萱原(泉)水谷(鳴)
▽決勝
北ナニワハヤテタイガース(尼崎)
4304│11
0000│0
潮ブルーナイン(尼崎)(4回コールド)
(北)北嶋、上石、山口-矢之(潮)青木、塩澤-塩澤、森田▽本塁打 二木(北)▽三塁打 馬野(北)▽二塁打 上石(北)
2024/5/21