【たった4キロもう苦しい】
神戸マラソンまで残り1カ月。運動音痴かつ練習に打ち込む根性もない“ずぼら”記者(27)が、初マラソンにして完走を狙う。本番2カ月前、練習に全く身が入らない私に、先輩から厳しい言葉が飛んだ。「なめてるやろ!! 若さでは完走できへんで!」。ゆとり世代といえど、さすがに目が覚めた。出遅れを取り戻す“処方箋”どこかにありませんか(汗)
(小尾絵生)
そもそもランニングを始めたのは2年前。知り合いに誘われ、ぶっつけ本番で10キロの部に出場し、その後ハーフを3回完走した。だが、運動は大の苦手。
「タイムは狙わない。練習も無理をしない」をモットーに自分を甘やかしてきた。その結果、どの大会でも後ろから数えて10本の指で収まる順位。レース後、頭痛と空腹で起き上がれないこともあった。
それでも神戸マラソンに応募した時は「20キロは3回走ったことあるし、何とかなるかも」と、根拠のない自信にとりつかれていた。しかし9月下旬、重い腰を上げて参加したランニングイベントで現実を知る。
イベントは、マラソン初参加で完走を目指す人が主な対象。1キロ7分を超えるランニングは、本来、初心者でも余裕を持って走れる遅めのペース。「ついて行ける」と思ったのもつかの間、上り坂にさしかかると、もう呼吸が苦しい。
コーチから「しゃべれるくらいゆとりのある状態で」と声を掛けられたが、うなずくので精いっぱい。それぞれ自由な速さで走りだすとあっという間に引き離された。たった4キロ弱で息が上がる私。みんな走り込んでいるのがすぐに分かった。
「最初の数キロでしんどくなっていては、42キロ走り続けることはできません」とコーチは言う。「すでにいっぱいいっぱいなんですけど~!」と訴えたくなったが、そんな体力すら残っていない。
さらに「30キロで半分だと思ってください」の言葉が容赦なく追い打ちをかける。ぎりぎり20キロ走れるくらいでは、半分にも到達していない。「間に合わないかもしれない(涙目)」。初めて本気で焦りを感じた。
【完走への心得】
□しゃべりながら走れるペースを意識すべし
□マラソンは30キロで半分だと思うべし
□練習は遅くとも3カ月前に始めるべし