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食品ロス年間640万トン 食べ物を泣かせないで

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 日本では、まだ食べられる食品が廃棄される「食品ロス」が年間640万トン(農林水産省推計)発生している。食品廃棄物全体の約3分の1に相当。ちなみに国産米の年間収穫量は850万トンだ。

 スーパーやコンビニでは、多くの食品が賞味・消費期限前に捨てられる。新商品の発売時には、古い商品は廃棄されてしまう。

 食品リサイクル法の施行から来春で15年。食品を扱う事業者の間には、食品廃棄物を堆肥や家畜飼料の原料としてリサイクルする取り組みが広がったが、一方で「食べられる食品を捨てない」ための対策は低調だ。

 食品ロスの半分は事業者、残りは家庭から出ている。無計画な買い物を控え、調理法を工夫するなど、一人一人の変化が求められる。神戸大学大学院農学研究科の草苅仁教授(60)は「リサイクルだけでは問題解決にはならない。もったいないという意識で終わらせず、捨てずに食べきる行動を企業、家庭が実践すべき」と指摘している。(映像写真部 小林良多)

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