地域おこし協力隊 支え合って集落再生

過疎地の再生を目指し、2009年に始まった国の事業「地域おこし協力隊」。兵庫県では15市町に70人(7月21日現在)が移り住み、集落に根付いた取り組みを続けている。
全国で2625人が活動した昨年度の調査では、最長3年の任期を終えた隊員の約6割がそのまま定住。うち約2割が起業するなど地域振興に一定の効果を生んでいるという。
一方で、地元との目標がかみ合わず任期途中で辞める隊員も。受け入れ側の期待と、隊員の希望する活動との不一致が背景にあるとされる。
「生活者としての思いと視点を大切にしていきたい」。夏祭りの帰り道で聞いた、ある男性隊員のつぶやきが耳に残る。地域再生の力になり得るには「住民」という自覚と気概に満ちた「地域愛」を持ち続けられるかどうか-なのだ。
(映像写真部 大山伸一郎)