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 ビデオゲームをスポーツとして競う「eスポーツ」。海外では億単位の賞金が動く大会もあり、高い人気を誇る。その盛り上がりは日本にも上陸。続々とプロが誕生し、熱戦を繰り広げている。

 画面内を車が縦横無尽に動き、サッカーゴールを狙う。ボールがネットを揺らすたび、どよめきが会場を包む。

 プロへの登竜門とされる西日本最大級の大会が22日から3日間、神戸で開催され、初日からファンら計約千人が詰め掛けた。一般社団法人「日本eスポーツ連合」の広報担当で、大会主催会社社長の古沢明仁さん(38)は「認知度を高めるため、各地で大会を増やしたい」と力を込める。

 eスポーツ人気は世界的に広がる。競技人口は4億人。夏に開かれたジャカルタ・アジア大会では公開競技に。4年後の杭州(中国)大会では正式種目となる。

 日本でもプロゲーマー養成コースを設置する専門学校やクラブ活動に取り入れる高校が増えている。同連合公認のプロは現在、150人。今年に入り、Jリーグや日本プロ野球機構(NPB)などリアルスポーツ団体による参入も相次ぐ。

 課題もある。世界保健機構はこのほど、新疾患「ゲーム障害」を認定した。eスポーツに限らず、ゲームに熱中し過ぎることによる日常生活への悪影響が懸念されている。

 また、日本では「ゲームはスポーツなのか」といった意見は根強い。だが、ゲーム空間では身体障害者でも体を自在に動かすことが可能で、性別や年齢に関係なく競うことができるなど、新たな可能性を秘めているのも確かだ。

 人気が熱気を帯びる中、ブームで得た市民権を確かなものにするため、関連業界だけでない多方面からの議論が必要になりそうだ。(映像写真部 辰巳直之、中西大二)

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