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六甲ケーブル 山と街つないで85年(2017年)

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 開港150年目に入ったミナト神戸は今、海辺が何かと話題だ。一方で山に目を向ければ、全国区の知名度を誇る六甲山で、市街地と山上を結んできた「六甲ケーブル」が3月10日、開業から丸85年を迎える。

 1932(昭和7)年に運行を開始。昭和の阪神大水害や戦争、平成の阪神・淡路大震災など数々の災禍で休止に追い込まれながら、その度に力強く再起。近年は外国人旅行客の増加で利用は堅調だ。

 現在の車両は3代目。時代やニーズに合わせて外観や乗り心地は変わったが、険しい山肌を縫い、標高737メートルの山上駅と市街地を約10分で結ぶ姿は変わらない。上りと下りの2台の車体はともに動力を持たず、互いにモーターで巻き上げられるケーブルでつながり走行する。

 軌道脇の木立の残雪もわずかだ。寒暖を繰り返すうちに迎える85周年と春本番-。きょうも、これからも、せっせと乗客の笑顔を運び続ける。(映像写真部 風斗雅博)

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