フォトノオト

「フォルツァ(がんばれ)神戸!」。肩を組み、大声援を送る、サッカーJ1ヴィッセル神戸のサポーター。客席全体が深紅のうねりとなり、勝利への熱情をグラウンドに注ぎ込む。
3月中旬、本拠地で難敵ガンバ大阪と相まみえた。開始直前。歓声がやみ、「神戸讃歌」の合唱が始まった。チーム始動の日に起きた阪神・淡路大震災からの復興とチームの歩みを重ねた応援歌だ。
震災翌年に悲願のJリーグ昇格を決めて20年。「プレーで街に元気を与え続けてほしい。後押しするのが、僕らの役目」と応援団の瀬戸省吾さん(27)=兵庫県伊丹市。
イレブンはこの日、2得点で会心の勝利をもぎ取った。「ナイスゲーム」「次も頼むで」。老いも若きも、歓喜の叫びを上げずにはいられない。スタジアムという磁場が、人を、街を一つにする。(映像写真部 小林良多)
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写真(フォト)と音がテーマの新連載。県内各地の、音が印象的な風景を訪ねます。
2016/4/14