
市内で行われた「町葬」。複数の戦死者を弔うことも多かった
戦時中の予算書は、市民生活を守る立場の行政が戦争遂行を支えた歴史を伝える。
1940(昭和15)~45(同20)年度の兵庫県明石市大久保町、二見町の歳入歳出予算書。徴兵関連支出などの膨張で「戦時特別費」は増加の一途をたどった。45年度に入ると、戦死者の激増を反映して「町葬費」が前年度の10倍以上に跳ね上がる。遺族への弔慰金などに充てる「遺家族援護会補助」も年度途中に倍増。赤色のインクで重ね書きされた数字が残る。
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