■跡地のすぐそば、生涯現役
肉を切りそろえる店主の吉田安夫さん(68)。店員たちはコロッケを揚げたり、肉を運んだり。忙しそうに動き回る。精肉店「マルヤス食品」(神戸市長田区菅原通4)の明かりが日没後の路地を煌々(こうこう)と照らす。
1995年1月17日は、立ち尽くすしかなかった。旧菅原市場に店を構えていた店主らは、地震による炎が市場全体を覆い尽くす様子に言葉を失った。水が出ず、消火もできない。
2000年に5店舗で再出発した共同スーパー「味彩館(あじさいかん)」。昨年夏の閉店まで、吉田さんは最後の一軒としてその灯を守り続けた。今は跡地すぐそばの自宅兼店舗で営業している。
生涯現役が目標の吉田さん。インターネット販売にも力を入れ、兵庫県外からも注文を受けるようになった。
「家族も商売も、市場に育ててもらった。この場所で、まだまだ頑張る」(斎藤雅志)
2018/1/10









