正月飾りの羽子板が兵庫県加東市河高、同市観光協会にお目見えした。みやびやかな雰囲気を漂わせ、訪問客の笑顔を誘っている。
同市大畑でひな人形やこいのぼりなどを扱う会社「土肥人形」が提供した。羽子板は高さ約60センチ、幅約20センチ。板上には優美に日本舞踊を舞う女性の姿を表現している。着物の裏側に綿を入れて半立体的に仕上げる「押し絵」の技法が使われており、迫力も伝える。
室町時代には羽根を突き、その年の平安を祈願したといわれ、正月に羽子板を飾ることは厄をはらう意味も込められている。土肥昭彦社長(54)は「新型コロナウイルスで始まり、終わったような1年だが、年明けもしばらく展示して、コロナの終息を願いたい」と話している。(中西大二)
