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慎重に的へ狙いを定める射手役の氏子=鍬溪神社
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慎重に的へ狙いを定める射手役の氏子=鍬溪神社

 疫病退治と国土安寧を祈願して矢を射る伝統行事「歩射祭(ぶしゃさい)」が10日、兵庫県小野市下来住町の鍬溪(くわたに)神社で開かれた。「鬼」と「疫病」と書いた文字を墨で塗りつぶした的(直径約180センチ)を用意し、氏子の男性7人が的の中心を目掛けて一心不乱に弓を引いた。

 同祭は鎌倉時代から800年以上続くとされる。当初は疾走する馬上から弓矢を放つ流鏑馬(やぶさめ)を披露していたが、地域の農民たちが行事を継承する中で、地上に立って射る現在の形式に変化したと伝わる。

 今回は氏子の中から男性7人が射手に選ばれた。神事を終えると、白いはかま姿の男性らが境内の射場に進んだ。慎重に手に持つ矢をつがえ、目いっぱい弓を引く男性ら。21メートル先に設置された的に向けて、次々と矢を放った。

 射手を務めた山本敏男さん(80)=同市=は「寒さで手がかじかみ、思うように放てなかったのは残念だが、新型コロナウイルスの終息を強く願って矢を飛ばした」と話した。(杉山雅崇)

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