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新型コロナウイルスへの感染を示す病院の書類と、入院中、同僚から送られた励ましの絵を見せる男性職員=多可町内
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新型コロナウイルスへの感染を示す病院の書類と、入院中、同僚から送られた励ましの絵を見せる男性職員=多可町内

 新型コロナウイルスの猛威が続く中、昨年12月上旬、コロナの感染が分かり、入院を経て職場復帰した兵庫県多可町商工観光課の40代男性職員に、当時を振り返ってもらった。町内外で顔が広く、明るく前向きな性格。だが、周りに迷惑をかけたと落ち込む日もあったという。「こんな心身共につらい思いは、誰にもしてもらいたくない」と静かに語った。(聞き手・長嶺麻子)

 のどに違和感が現れたのは11月30日。12月1日の夕方には、職場で腰がものすごくだるくなり、帰宅すると37・4度。思い当たる節はなかったが、念のためコロナを疑い、家族にうつしてはならないと、はなれで1人で過ごし翌日から仕事を休んだ。

 のどの痛みはあったが、3日には熱が36度台に。仕事に戻る判断が付かず、西脇病院の発熱トリアージ外来を受診してPCR検査を受けた。多分大丈夫だと信じるように帰宅した。翌日午前9時前、電話があった。結果は陽性。どないしよと頭が真っ白になった。

 すぐに職場と家族に連絡し、同居する妻や母親は仕事を切り上げ、高校生と小学生の子どもたちも早退した。同僚は自宅待機に。保健所や役場から電話で行動履歴の聞き取りがあり、居住地の公表について聞かれた。隠す必要はないと思っていたし、立場上できないと。報道され、分かる人にはすぐ伝わった。

 濃厚接触者としてPCR検査を受けた同僚、家族が皆、陰性だったと聞いたときには、涙が流れた。自分は仕方ないけど、うつしていたらと考えると。その後、38度台の発熱もあって入院になった。上司が病院の駐車場まで来て励ましてくれて。また泣いてしまった。

 病院では本当に親切にしてもらった。携帯電話には、家族や友人、同僚、近所の人らから励ましの言葉がどんどん届き、ものすごく支えられた。ただ、熱が下がらないのが怖かった。ある日、隣の部屋の人が、全身ビニールで覆われ車いすで運ばれていく様子を見た。少し年上くらい。重症化したのかなと思った。

 その後、熱が下がり、12月11日に退院できた。それまでの間、小学生の子は、学校がリモートで授業に参加できるように配慮してくれたり、近所の人が差し入れをしてくれたり。誹謗(ひぼう)中傷を覚悟したけど、自分の耳には届いていない。逆に、誰がなってもおかしくない、気弱になったらあかんって励まされた。周りの支えには感謝しかない。

 ただ今でも時々頭痛がしたり、せき込んだり、激しい運動はまだ難しい。心理的に家でもマスクを外せない。こんな身も心もつらい思いは、これ以上、誰にもしてもらいたくない。皆さんどうか気を付けてほしい。

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