兵庫県西脇市の健康診断受診を呼び掛けるポスターに同市出身のプロ野球選手、オリックスバファローズの吉田凌投手と、福岡ソフトバンクホークスの甲斐野央投手が登場した。新型コロナウイルスの感染拡大で、市内各地区で行われる「町ぐるみ健康診断」の受診率が落ち込む中、地元から巣立ったプロ野球選手がPRに一役を買う。
プロ6年目の吉田投手は西脇東中学校から神奈川・東海大相模高校を経てオリックス入り。黒田庄中学校出身の甲斐野投手はプロ1年目の2019年、中継ぎ投手としてチームの日本一に貢献した。
同市内ではコロナ禍のため、市民が公共施設や医療機関へ出向くのを敬遠。昨春には山間部での健診実施を見送るなどし、受診者が減少している。秋冬の受診日を増やし、送迎バスの運行などの対応を取ったが、受診者数は3060人と前年度の7割にとどまっているという。
受診率回復に向け、オリックス、ソフトバンク球団に両選手の啓発ポスターを依頼。無償での協力を得られ、ユニホーム姿の2人の写真とともに「さぁ、あなたも健診を」とメッセージを盛り込んだ。「別チームの選手が一つのポスターになることは珍しい」と市の担当者。300枚をつくり、市内の公共機関やコンビニなどに掲示する。(伊田雄馬)
