キッチンカー「Ｔａｎｔｒａ（タントラ）」でナンバーガーなどを販売している兵庫県加西市の田居史江さん（３４）が毎月１１日、同市鶉野町のドライブイン跡で飲食や雑貨、アクセサリーなどの店が並ぶ「いいもりのマルシェ」を開いている。知人らの協力を得てトラックをキッチンカーに改造し、昨年１０月に初めて開催。今月は１１日に加え、１３、１４日にもイベントを開く。

　田居さんは同市出身。市内のインド・ネパール料理店に勤務していた際に、ナンを使ったバーガーの販売を思いついた。

　ただ、資金は少なく、自動車販売店の仲介で低価格のトラックを見つけ、３月に栃木県まで受け取りにいって購入。多くの知人にも協力してもらって改造した。６月下旬のイベントに初めて出店。各地でインド製の窯を載せ、タンドリーチキンやソーセージのナンバーガーなどを販売した。

　一方、知人が経営していたドライブイン跡は県立フラワーセンター南口に隣接した“一等地”で、借り受けてマルシェを開き始めた。回数を重ねるごとに盛況となり、２月には１６店舗が出店し、大勢の来場者でにぎわった。キッチンカーは現在、木－日曜日、ドライブイン跡で営業している。

　ドライブインだった建物は「本店」とする計画で、クラウドファンディングを利用する準備を始めた。将来は「温泉リゾート」を造りたいとの夢も抱く。

　田居さんはかつて学校に行けなかった時期があったという。「やりたいことをすることで、自分自身も好きになった。自分が頑張ることで、そんなことも知ってほしい」と話す。

　マルシェは毎月午前１０時から。１３、１４日は「ｉｉＭｏｒｉピクニック」として同時刻から開く。（小日向務）