西国三十三所巡礼２５番札所で日本遺産、播州清水寺（兵庫県加東市）に、犬が遊べる施設「ドッグラン」がお目見えした。厳かな寺の境内に同施設があるのは全国的にも珍しいという。山上の木立に囲まれた空間はワンちゃんにも心地よさそうで、愛犬家らから注目を集めそう。４月３日に本格オープンする。（中西大二）

　ドッグランは仁王門から大講堂を結ぶ参道脇に整備。ほとんど木を伐採することなく、古刹（こさつ）の森を生かしたロケーションが特徴だ。広さは小型犬専用が約８７平方メートル、中大型犬のエリアが約８３平方メートル。両スペースが隣接しており、高さ１５０センチの木製フェンスに取り囲まれている。

　もともと同寺では犬を連れての参拝は可能だった。昨年秋に同寺広報が会員制交流サイト（ＳＮＳ）で「ワンちゃんの参拝も歓迎」と呼び掛けたところ、愛犬を連れた参拝客が増え始めたという。そこで犬がリードなしで自由に走れるエリアも新設することにした。

　このほど施設のプレイベントがあり、１３匹のワンちゃんたちが早速、軽快に走り回った。

　大型犬２匹を連れて来た同県三田市の主婦は「犬も五感が大切でこの自然環境は最適。片方が老犬だけに足腰が鍛えられるのもいい」と笑顔で話した。

　ドッグランの利用は無料だが、入山拝観料は必要。大人５００円。高校生３００円。中学生以下無料。播州清水寺ＴＥＬ０７９５・４５・００２５