瓶を洗うブラシのような花を咲かせる「金宝樹(きんぽうじゅ)」が、兵庫県小野市の民家で見頃を迎えた。ユニークな赤色の花々が咲き誇り、周辺住民が時折、足を止めて見入っている。
自宅の庭園でさまざまな植物を育てている田中滋子さん(74)が16年前、孫娘の希空(のあ)さん(16)が誕生した記念に植えた。
金宝樹は、オーストラリア原産。5月と10月の年2回開花する長さ約20センチの花がブラシのようにも見えることから「ブラシノキ」とも呼ばれる。滋子さんの予想を超え、ぐんぐんと成長した木は約4メートルにもなった。
「この花が咲くと癒やされます」と、田中さん宅前にある工場の従業員や、住民たちが声を掛けてくれる。希空さんの姉で、東京五輪陸上女子5000メートル代表の田中希実選手(21)も、練習で周辺をランニングする際、金宝樹の花を見ているという。
滋子さんは「花が皆を和ませていることがうれしい。木を見上げながら、孫2人の活躍を願います」と話していた。(杉山雅崇)