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「綿花の栽培で多くの人とつながりたい」と語る玉木新雌さん=西脇市比延町
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「綿花の栽培で多くの人とつながりたい」と語る玉木新雌さん=西脇市比延町

 播州織ブランドを展開する「有限会社玉木新雌(たまきにいめ)」(兵庫県西脇市比延町)が、自社製品に使うコットンの栽培に力を入れている。ホームページや店舗で綿花を栽培したい人を募り、種を提供。無農薬で育てた綿花を買い取る仕組みで生産を拡大し、今年は1500キロを購入した。同社の取り組みは本年度のグッドデザイン賞を受け、玉木新雌社長は「綿花栽培で多くの人とつながる『ニイメ村』をつくりたい」と意欲を示す。(伊田雄馬)

 グッドデザイン賞は「コミュニティづくりの取り組み・活動」部門で受賞。「ものづくりが循環する仕組みを作り、新たな雇用の創出と産地の問題解決に取り組んだ」との評価を受けた。

 コットン生産は2009年ごろから始め、現在は静岡や京都など全国約30の農家や個人が契約を結ぶ。同社は栽培を希望する人に綿花の種を無償で譲り、栽培方法を指導。契約者は畑を持つ農家や生産法人から、家庭のプランターで栽培する個人まで幅広い。

 苗木からは10~20本で1キロの綿花が取れ、同社が買い取る。買い取り量は年々増加し、昨年は1500キロに到達。花についた種子などを取り除くと約500キロのコットンになり、同社の製品に使用されたという。

 綿花の買い取り価格は市場価格の2倍近くに設定。「紡績などのコストを考えれば、利益の出る額ではない」と同社。それでも続けるのは、創業者の玉木さんが考えるものづくりの理想像を実現するためという。

 玉木さんがブランドを立ち上げた2000年代は、海外で生産された低価格の衣料品が世の中を席巻。国内産地が大きな打撃を受ける中、タマキニイメは「イッテンモノ量産主義」を掲げ、ひとつひとつの衣服を「作品」と捉えることで、大量生産・大量消費社会に立ち向かってきた。

 綿花栽培もその考えの延長線上にある。国内に出回るコットンやウールはほとんどが海外製だが、玉木さんは「自社で生産し、ストーリーや現状を消費者に伝えたい」と話す。

 同社も約25アールの農地で栽培し、近くの子ども園に種植えや収穫体験の機会を提供。ブランドの立ち上げから間もない頃、玉木さんがひとりで始めた綿花栽培は今や多くの人が協力し、「取り組みに賛同してくれる人はみんな『ニイメ村』の村民です」とほほ笑む。

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