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弥生時代後期の竪穴建物が確認された発掘現場=加西市中富町
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弥生時代後期の竪穴建物が確認された発掘現場=加西市中富町
外側の一段高い半円形の遺構は寝床として使われたとみられる=加西市中富町
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外側の一段高い半円形の遺構は寝床として使われたとみられる=加西市中富町

 兵庫県加西市教育委員会は、同市中富町の中富条里遺跡から弥生時代後期(2~3世紀)の集落跡が見つかったと発表した。住居と推測される竪穴建物7棟や生活用水に使った溝、つぼや高坏(たかつき)などの土器が出土。弥生人の暮らしがうかがえる。29日午前10時半から現地説明会を開く。(敏蔭潤子)

 市教委は加西インター産業団地4工区の整備に伴い9月から、約1300平方メートルを対象に調査している。

 竪穴建物は直径4~8メートル。火を使い、煮炊きをした炉の横にまきを置く盛り土がある。生活空間を囲むように円状に10センチほどの高さで土が盛られ、寝床や物置に使ったと考えられる。室内に土を敷きつめ、カーペットのようにしていた建物跡もあり、弥生人が生活に使っていた床に直接触れることもできる。

 4~6本の柱がある掘立柱建物は倉庫などと推測され、3棟が確認された。生活道具を捨てた土坑6基からは、かめやつぼ、供え物を盛った高坏が大量に見つかっている。溝6条は、竪穴建物の近くに人工的に造られており、洗濯や洗い物に使ったと考えられる。

 調査区域では、古代-中世に設けたと推測される土地区画の「条里」が確認されている。市教委の植田恵美子主任は「現在は工場の建設が進んでいるが、町発展の一番初めの痕跡。弥生時代の地面を踏みしめて中富地域の最初の歩みを感じてほしい」と話している。

 現地説明会の問い合わせは市教委生涯学習課TEL0790・42・4401

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