北播

  • 印刷
京都の名店で修業を積み、コーヒー店を開店した森本諒さん=西脇市黒田庄町前坂
拡大
京都の名店で修業を積み、コーヒー店を開店した森本諒さん=西脇市黒田庄町前坂
落ち着きのある都会的な雰囲気の店内=西脇市黒田庄町前坂
拡大
落ち着きのある都会的な雰囲気の店内=西脇市黒田庄町前坂
甘さを抑えたカシス味のシェイクとやわらかい食感のチュロス=西脇市野村町
拡大
甘さを抑えたカシス味のシェイクとやわらかい食感のチュロス=西脇市野村町
村上さんが描いた絵を飾り、アートな雰囲気に仕上げた店内=西脇市野村町
拡大
村上さんが描いた絵を飾り、アートな雰囲気に仕上げた店内=西脇市野村町

 新旧の喫茶店が点在し、コーヒー文化が根付く兵庫県西脇市に、二つの新たなカフェがオープンした。「森ノ本珈琲」(同市黒田庄町前坂)は豆の自家焙煎(ばいせん)と、欠点豆を手作業で取り除く「ハンドピック」を売りにする本格派。「フロムスクラッチ」(同市野村町)は冷たいシェイクや揚げ菓子も提供し、気軽なコーヒースタンドとして利用できる。

■名店の技味わい深く「森ノ本珈琲」 

 注文が入るたび、自家焙煎のコーヒー豆を電動ミルでひく。火にかけて沸かした湯を82~83度に冷まし、ドリッパー上の粉に「の」の字を描いて注いでいく。洗練された所作に見入っていると、かぐわしい香りが店内を包んでいた。

 同市黒田庄町前坂で、昨年11月に開店した「森ノ本珈琲」。店主の森本諒さん(31)は瀬戸内海に面した香川県坂出市生まれ。進学先の京都では下鴨の名店「ヴェルディ」でアルバイトし、そのまま就職。月に700キロもの豆を焙煎機でほうじ、豆の扱い方を身に付けた。

 西脇市出身の妻の出産に伴い、11年間勤めた同店を退職して西脇に移住。「『田舎』と妻から聞かされていたけど、自分の故郷ほどではありませんでした」と笑う。新しい環境で腕を試そうと、自らの店をオープンした。

 バーを連想させる店内はカウンター4席のみの小さな店だが、それだけに腰を落ち着けて森本さんが繰り出す一杯と向き合える。看板メニューの「森ノ本ブレンド」(500円)は中深いりのすっきりした味わい。より個性的な産地別の豆も、千円以下の手頃な価格で提供する。

 「居心地の良い空間づくりを心がけたい」と森本さん。自然が多い黒田庄の一角に、都会的な雰囲気の一軒が誕生した。

     ◇

■電車など待ち時間に「フロムスクラッチ」

 飲食店が少ないJR西脇市駅前では、次の電車を待つ人が時間を持て余すことが少なくない。「さっと買えるコーヒースタンドでもあれば…」というニーズを満たす一軒が、昨年9月、同市野村町にオープンした「フロムスクラッチ」だ。

 店に立つのは代表の村上勉さん(41)。大手メーカーや理容師、アパレルの販売員などを経て、兵庫県多可町の友人と共同出資で店を立ち上げた。店名の「スクラッチ」は削りかすを意味し、「ゼロから新しいものを生み出す」という意気込みが込められている。

 メニューはコーヒーを中心としながらもバラエティー豊か。中でも冷たいシェイク(500~550円)はバナナ、イチゴ、オレンジなど約10種類。夏は人気で、「コーヒーではなく、シェイクスタンドなんじゃないかと思う日もあるほど」という。

 もう一つの看板メニューがチュロス。生地から手作りした細長い揚げ菓子は、ふっくらとした食感で1本200円。「カフェラテ」(500円)やアメリカーノ(400円)などと相性が良い。

 今後は店の基本であるコーヒーの品質向上に力を入れていくという村上さん。「店の魅力を徐々に高めていく。電車やバスの待ち時間に立ち寄って」とアピールする。

北播
北播の最新
もっと見る
 

天気(10月27日)

  • 23℃
  • ---℃
  • 10%

  • 20℃
  • ---℃
  • 50%

  • 23℃
  • ---℃
  • 10%

  • 23℃
  • ---℃
  • 20%

お知らせ