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播州織産地の将来を語る玉木新雌社長=西脇市比延町
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播州織産地の将来を語る玉木新雌社長=西脇市比延町
「産地全体で播州織を盛り上げたい」と語る植山展行社長=多可町八千代区仕出原
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「産地全体で播州織を盛り上げたい」と語る植山展行社長=多可町八千代区仕出原

 優れた技術や取り組みを持つ繊維会社を選ぶ、経済産業省の「次代を担う繊維産業企業100選」に「玉木新雌(たまきにいめ)」(兵庫県西脇市)と「植山織物」(同県多可町)が選ばれた。県内からの選出はこの2社のみ。玉木新雌は技術・デザイン力による付加価値の創出が、植山織物は海外での事業展開などが評価された形となる。

玉木新雌(西脇市) 最終製品づくりをリード

 ブランド「タマキニイメ」を展開し、播州織の最終製品づくりをリードしてきた。自らの名を社名とする玉木新雌社長(44)は「産地はひとつの村。互いに腹を割って話さねば、持続することはできない」と強調。西脇でのものづくりに強いこだわりを持ち、危機にひんする産業を束ねる役割としての自覚を深めている。

 同社は自社の商品を「イッテンモノ」と呼び、大量生産・消費社会への反発を表現する。コットン栽培など、環境に優しいものづくりに取り組む一方、主力製品のショールなどについて、織りや縫製、染色、販売などの一連の工程を自社で担う。

 「繊維企業100選」では、そうした姿勢が、「サステナビリティ」(持続可能性)と「技術・デザイン力による付加価値の創出」の2項目で評価された。

 玉木社長は選出を喜びつつ、新型コロナウイルスの影響で深刻なダメージを受ける産地の将来を憂える。「『自分たちがなんとかする』と関係者全員が思わなければ」と危機感をあらわにする。

植山織物(多可町) 海外への販路拡大に評価

 海外の有名ファッションブランドから生地の委託生産を請け負う。4代目の植山展行社長(37)は「兵庫県の繊維といえば播州織、と知ってもらえる機会になった」と胸を張る。

 植山社長は2011年、急死した父に代わって25歳で就任。事業を受け継いだ時には国内5社あったグループ企業を3社へ再編し、中国での販売拠点を増やすなど、事業のスリム化と海外への販路拡大を同時に進めてきた。

 その海外展開が高く評価され、「繊維企業100選」の選出に結びついた。経産省には書面で米国、フランス、中国での販売実績を訴え、「欧米の有名ブランドへの導入実績がうたい文句になり、海外販売の相乗効果を生んでいる」とした。「サステナビリティ」(持続可能性)分野では、有機栽培のオーガニックコットンの使用をアピールした。

 取引のあるブランドは契約上、納入実績として名前を明かせないことが多い。「選出されても補助金は出ない。メリットは採用活動で箔(はく)が付くくらい」と植山社長は笑うが、産地の実力を改めて示す選出となった。

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