播磨地域で受け継がれてきた民俗芸能「播州音頭踊り」を体験できるワークショップが、21日に兵庫県加東市上三草のやしろ国際学習塾で開催される。かつて夜通し行われた祭りでは「音頭取り」と呼ばれるうたい手たちが競い合うようにかけ合いを演じたといい、ラップバトルのようだと評する人も。独特の節回しや農耕作業の動きを取り入れた踊りもユニークで、地元保存会は「体験するとやみつきになる楽しさがある。魅力を広める機会にしたい」と参加を呼びかけている。(岩崎昂志)
播州音頭は江戸末期の「吉川音頭」が起源とされる。母音を長く伸ばす独特の節回しが特徴で、口伝えで県南部一円に広がった。戦時中に衰退し、各地で住民が保存会を結成して受け継いできたが、近年は高齢化で担い手確保に苦慮している。
加東市で継承に取り組む「社播州音頭踊り保存会」「東条播州音頭踊り保存会」の2団体は昨年、親交のある神河町在住のダンサー京極朋彦さん(38)らと、映像や音声を収録する取り組みに着手。京都市などでつくる「伝統芸能アーカイブ&リサーチオフィス」の採択を受け、加東文化振興財団の協力も得て伝承プロジェクトを進めている。
今回のワークショップもその一環で、当日は東条保存会の邦近従宏さん(76)が、「忠臣蔵」に関連した演目「神崎与五郎東下り」の一節を手ほどき。参加者は音頭を口ずさみ、両保存会と一緒に踊って、演台の周囲を盆踊りのように回る。94歳の音頭取りで、社保存会の小西小雀さんによる演目「壺坂霊験記」の実演もある。
京極さんは「初心者にも分かりやすく、かみ砕いて魅力を伝えたい。小西さんらの名人芸もじっくり味わってもらえれば」と話す。
21日は午後1時半~3時半。参加は無料で、希望者は加東文化振興財団(TEL0795・42・7700、水曜休み)に申し込む。当日参加も可能。
このほか、プロジェクトでは播州音頭踊りを紹介する冊子「播州音頭通信」を作製し、やしろ国際学習塾などで配布している。3月発行の第1弾は東条保存会の特集で、邦近さんらが演目の特徴や魅力を語る様子を掲載している。
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