料理を載せたロボットが通路をすいすいと進む。テーブルに着くと「お待たせ致しました」。あいさつまでこなし、食べ終わった食器を回収して再び店員の元まで戻っていく。
配膳業務を担うロボットは、数年前から省人化を目的に外食業界で少しずつ導入されていたが、新型コロナウイルス禍を機に、従業員と客の接触を減らすツールとして注目が集まった。感染予防対策のアピールにもつながり、開発への参入も進む。
今年1月に兵庫県明石市に開店した「焼肉の和民」明石駅前店も1台を導入した。ロボットに座席の番号を打ち込むと、天井に貼ってある目印を感知して進む。人や障害物をよけたり止まったりして座席を目指す。
「近未来が一気にやってきた印象」とは後藤伸幸店長(48)。コロナ以前では無機質なイメージもつきまとったが「時代にマッチして、珍しさもあって世代を問わずに受け入れられています」と話している。(鈴木雅之)
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兵庫県内で新型コロナ感染者が初めて確認されてから、3月1日で1年を迎える。日常に浸透した「新しい生活様式」の現場にレンズを向けた。
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