5期20年に及んだ井戸県政が幕を閉じる。30日、退任会見を開いた井戸敏三知事(75)は、阪神・淡路大震災からの復興や行財政改革に取り組み、防災分野や県民の声を反映させる「参画と協働」にも注力した。各分野の関係者からはねぎらいの声が相次いだ。
井戸知事が初当選したのは、震災から7年目の2001年。同じ年に神戸市長に初当選した矢田立郎前市長(81)は「ハード面の復興は一定程度進んだが、被災者にはさまざまな傷痕が残っていた時期。県市一体で復興をやり遂げようと、2人で話した」と振り返る。「緻密に物事を考え、行動力のある人。県土の広い兵庫で、5期も担うのは大変なことだ」と評価した。
震災復興について、兵庫県立大大学院の室崎益輝(よしてる)教授(76)は「住宅再建の公的助成などで貝原俊民前知事が種をまき、井戸さんが花を咲かせた」とみる。「借り上げ復興住宅の退去問題などで対応がやや不十分な面もあったが、被災者復興支援会議で声をくみ上げて政策化する仕組みをつくり、兵庫の取り組みを全国に伝えるなど大きな役割を果たした」と評した。
11年の東日本大震災では宮城県の支援を担った。発生直後、井戸知事は同県を訪れ、阪神・淡路-の復興対策をまとめた資料を村井嘉浩知事(60)に手渡した。村井知事は「物心両面の支援を10年以上継続していただいた。宮城の復興は井戸知事や兵庫の皆さまのおかげ」と書面で謝意を示した。井戸知事が旧自治省時代に同県で財政課長を務めた経験にも触れ「部下や同僚だった多くの職員が井戸知事に魅力を感じている」と人柄も評価した。
井戸知事の人柄について「時に発言が(物議を醸すなど)無防備なところもあったが、親しみやすく多くの県民に愛された」と話すのは、神戸商工会議所の伊藤紀美子副会頭(72)。
「経済分野では、外資系企業の誘致や次世代の産業育成に尽くされた。関西駐在の各国領事と定期的な会合を続けるなど、多文化共生への理解も深かった。長らく兵庫の顔だったので少し寂しい」と惜しんだ。
兵庫県内の女性農業者でつくる「ひょうごアグリプリンセスの会」の藤木悦子さん(48)=宍粟市=も「現場の声に気さくに耳を傾けてもらえた。長い間、お疲れさまでした」とねぎらう。この20年で県内の農家は半減し、平均年齢は70歳を超えた。「大規模農家を育てる施策が続き、最近やっと小さな農家にも手が差し伸べられるようになった。ただ、もう少し新規就農者を支える工夫をしてほしかった」との思いもある。
「参画と協働」を掲げた井戸県政。県の審議会委員などを務めてきた認定NPO法人コミュニティ・サポートセンター(CS)神戸の飛田敦子事務局長(41)は「この20年で社会課題を解決するための地域の担い手や手法が多様になったが、時代の変化に県の施策が十分に対応できていない」と指摘する。その上で「コロナ禍でしんどい人が増えており、県民の意見を聞くという姿勢は次期県政にも引き継いでもらいたい」と期待した。
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