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感想戦で戦いを振り返る藤井聡太王位(左)と豊島将之竜王=19日午後、大阪市福島区、関西将棋会館
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感想戦で戦いを振り返る藤井聡太王位(左)と豊島将之竜王=19日午後、大阪市福島区、関西将棋会館

 「玉の堅さに差があり、自信がなかった。苦しい局面が長かった」。難解な一局を制した藤井聡太王位(19)=棋聖=は防衛にあと1勝と迫る大きな勝利にも顔色を変えず、冷静に一局を振り返った。

 大阪市福島区の関西将棋会館で指された「お~いお茶杯第62期王位戦」(神戸新聞社主催、伊藤園特別協賛)7番勝負第4局は、序盤から激しい主導権争いが続いた。先手の豊島将之竜王(31)=叡王、兵庫県尼崎市=が早いタイミングで角交換し、前例のない局面に。藤井も「見えていなかった手順」という用意の作戦だった。

 しかし藤井もすぐさま4四角(28手目)と打って切り返す。「お互い積極的な手が続いている」と副立会人の豊川孝弘七段(54)。しかし封じ手の6二金(58手目)から、自陣を整備する渋い手の応酬で、互角の形勢のまま長期戦になった。

 局面が動いたのは2日目午後。藤井は次々と歩を突き捨て、金銀3枚で囲う豊島の堅陣に猛然と襲いかかった。5六歩(92手目)と突いた手が厳しく「差がついてきた。豊島竜王は攻めてこいという姿勢だったが、誤算があったのでは」と立会人の中田功八段(54)は首をひねる。

 優位に立った藤井は正確無比の終盤力を見せた。大駒を切り飛ばし、8六金(136手目)と打って先手玉は受けなしに。控室を訪れていた藤井王位の師匠、杉本昌隆八段(52)は「豊島竜王に疑問手があったようには見えない。藤井王位の柔軟な構想力が光った」と総括した。

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