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沖縄本島南部の土砂を辺野古沿岸部の埋め立てに使わないよう要請する文書を手にする具志堅和男・沖縄県人会兵庫県本部会長=尼崎市内
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沖縄本島南部の土砂を辺野古沿岸部の埋め立てに使わないよう要請する文書を手にする具志堅和男・沖縄県人会兵庫県本部会長=尼崎市内

 日米合わせて20万人以上が戦死した沖縄戦で、旧日本軍が公式の降伏文書に調印してから、7日で丸76年となる。現在、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古沿岸部への移設で、埋め立てに激戦地だった本島南部の土砂調達が計画されている。埋もれたままの軍民の遺骨が混入する恐れから、全国の地方議会では、反対する意見書を可決する動きが広がり、兵庫県でも沖縄県人会兵庫県本部(尼崎市)が、政府と沖縄県に反対の要請文を提出した。(小野萌海)

 沖縄戦は1945(昭和20)年3月、慶良間諸島に米軍が上陸して地上戦が始まった。日米双方で20万人以上が死亡し、うち沖縄の住民が推計約9万4千人を占めたとされる。6月23日に日本軍の組織的戦闘が終わった糸満市摩文仁(まぶに)など、本島南部は多くの住民が戦闘に巻き込まれた。局地戦が続き、現地の日本軍の部隊が降伏調印したのは終戦翌月の9月7日だった。

 今回の本島南部での土砂調達計画は新基地建設で、辺野古の埋め立て区域の海底にある軟弱地盤を改良するために持ち上がった。昨年4月、防衛省は設計変更の承認を沖縄県に申請。埋め立て土砂の採取地に、沖縄戦で今も多くの遺骨が眠る糸満市や八重瀬町などを追加した。

 この計画に対して、今年4月には沖縄県議会が遺骨が混じる土砂を埋め立てに使わないよう求める意見書を採択。6月には金沢市議会や東京都小金井市議会、大阪府茨木市議会、広島県尾道市議会が、7月には奈良県議会などが同様に反対の意見書をまとめた。全国都道府県議会、全国市議会、全国町村議会の各議長会によると今月6日時点で、少なくとも全国計19の地方議会で同じ趣旨の意見書が採択されている。

 沖縄県人会兵庫県本部も7月、要請文を出した。具志堅和男会長(74)は「傍観すれば認めたことになる。意思表示をしなければならない」と決意。大阪や京都、奈良の県人会などにも呼び掛け、同月13日、関西の県人会・郷友会7団体で菅義偉首相と玉城デニー沖縄県知事宛てに提出した。

 要請文は「現在も生き残った人たちが、まだ見つからない親、兄弟、姉妹の遺骨を探し求めています」と強調。また、2019年2月に行われた沖縄県の県民投票で72%が辺野古の埋め立てに反対したにもかかわらず工事が続行されていると指摘し、「人道上の観点からもこの計画は許されない」と訴えた。

 具志堅さんは「遺骨を探している人がいるのに無視するのは、国は今も昔も国民を大事にしていないということ」と憤る。犠牲者には沖縄県外出身の兵士6万5千人余りも含まれ、「沖縄戦で亡くなった人の遺族は全国にいる。沖縄だけの問題ではないと知ってほしい」と話す。

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