沖縄県の日本復帰から15日で50年がたつ。「沖縄県人会兵庫県本部」(尼崎市)は兵庫に移り住んだウチナーンチュ(沖縄の人たち)の心のよりどころとして組織され、復帰運動でも全国をリードしてきた。しかし、今の沖縄は出身者らがかつて思い描いた「基地のない平和な島」とはかけ離れている。同本部の具志堅和男会長(75)=西宮市=は「5月15日を単なる『祝いの日』とせず、沖縄の現状を学び、理解する節目にしてほしい」と広く呼び掛ける。
具志堅さんの両親は沖縄本島北部の本部町出身で、自身は大阪市で生まれ育った。沖縄を強く意識するきっかけになったのは、復帰前の1970(昭和45)年12月にコザ市(現沖縄市)で起きた「コザ暴動」だ。米兵が車で人をはねた事故を発端に、大勢の住民が暴動に加わった。ラジオから流れてきた「沖縄人は人間じゃないのか」という若者の叫びが胸をついた。
「米国統治下に置かれ、本土復帰を強く願う沖縄の人たちの声に気持ちが揺さぶられた」。それ以降、大阪でのデモや集会に参加するようになった。「沖縄を返せ」の悲願は72年、復帰によって果たされたものの、米軍基地の全面返還には程遠いことに憤り、5月15日当日は抗議ストを実施して意志を示した。
沖縄県人会兵庫県本部は具志堅さんら沖縄にルーツを持つ人たちで組織され、現在は尼崎、伊丹、宝塚、神戸の4市に13支部ある。1070世帯、約2700人が加入しており、沖縄県によると、国内に約30ある県人会組織で最大規模。具志堅さんは4年前から会長を務めている。
本土復帰から半世紀を経て、豊かな自然と独自の文化を持つ沖縄は、全国屈指の観光地となった。その一方で、日本にある米軍専用施設の7割が集中する過重負担は変わらず、「基地ノー」の民意に本土政府は耳を傾けようとしない。基地の島ゆえの悲劇も繰り返されてきた。
県本部の事務所には、復帰運動の際に使った日の丸が大切に保管されている。具志堅さんは復帰記念のレリーフを指さした。こう刻まれている。
復帰が 人間の尊厳を確立するか それとも 人間の尊厳を否定するか
-それは歴史が厳粛に立証する
沖縄の人たちの尊厳は、本土復帰によって守られたのか。「50年前の沖縄の人たちは、日本が民主主義の国として基地の整理縮小を実現させてくれると信じていた。ところが基地は固定化され、事態はむしろ悪化している」と具志堅さん。「この歴史を若い世代に語り継いでいく必要を常に感じている」と話す。(久保田麻依子)

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